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『くるみ割り人形』の直近公演
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あらすじ

クリスマス・パーティーと戦い
クリスマス・イヴの夜、シュタールバウム家では華やかなパーティーが開かれている。
少女クララ(版によりマリー)のもとへ、名付け親で発明家のドロッセルマイヤーが現れ、子どもたちに不思議なからくり人形を披露し、クララにくるみ割り人形を贈る。やがて夜が更け、客が帰り家族が寝静まると、クララは人形が気になり広間へ戻る。すると時計が真夜中を告げ、部屋が見る間に巨大化し、ねずみの大群と兵隊の人形たちの戦いが始まる。くるみ割り人形がねずみの王様と対決し苦戦するなか、クララが自分の上履きを投げて加勢し、王様は倒される。勝利したくるみ割り人形は凛々しい王子の姿へと変わり、クララを雪の降る松林へと導いていく。

お菓子の国
クララと王子は、お菓子の国の女王・金平糖の精が治める美しい宮殿へと迎えられる。
王子がねずみの王様との戦いとクララの勇気ある活躍を語ると、精たちは二人を歓迎し、もてなしのためにさまざまな踊りを披露する。スペインのチョコレート、アラビアのコーヒー、中国のお茶、ロシアのトレパック、フランスの葦笛の踊りと、世界各国にちなんだ踊りが次々と繰り広げられ、続いて優美な「花のワルツ」が広がる。最後に金平糖の精とその騎士による華麗なグラン・パ・ド・ドゥが踊られ、祝祭は最高潮を迎える。夢のような時間ののち、物語は静かに幕を閉じる。
見どころ
チャイコフスキーの色彩豊かな音楽
チャイコフスキー三大バレエの一つで、親しみやすい旋律と精緻なオーケストレーションが魅力。とりわけ金平糖の精の場面で用いられた鍵盤楽器チェレスタの透明な音色は、当時のロシアでは新しく、幻想的な響きで観客を魅了した。
第2幕の各国の踊り(ディヴェルティスマン)
お菓子の国でくり広げられる一連の踊りは、物語の筋から離れて純粋に踊りを楽しむディヴェルティスマン(余興的な踊りの集合)。スペイン、アラビア、中国、ロシア、葦笛と、それぞれ異なる性格と音楽を持ち、舞踊技術と表現の幅を堪能できる。
花のワルツ
第2幕後半を彩る大人数の群舞。ハープの華やかな序奏に続き、円舞曲の優美な旋律にのって花の精たちが舞う。バレエ屈指の名曲として知られ、演奏会でも単独で取り上げられる。群舞の美しさとフォーメーションの妙が見どころ。
金平糖の精のグラン・パ・ド・ドゥ
終盤を飾る金平糖の精と騎士の二人舞踊。荘重なアダージョから、騎士のヴァリエーション、チェレスタが奏でる金平糖の精のヴァリエーション、そして華やかなコーダへと進む古典的構成で、作品全体の頂点をなす技巧と気品の場面。
主要登場人物
- クララ(版によりマリー)
- 物語の主人公の少女。クリスマスにくるみ割り人形を贈られ、夢の世界へ旅する
- くるみ割り人形 / 王子
- クララに贈られる人形。ねずみの王様との戦いを経て王子の姿となり、クララをお菓子の国へ導く
- ドロッセルマイヤー
- クララの名付け親で発明家。からくり人形を作り、物語に魔法をもたらす存在
- 金平糖の精
- お菓子の国を治める女王。第2幕で騎士とグラン・パ・ド・ドゥを踊る
- ねずみの王様
- ねずみの軍勢を率いる敵役。くるみ割り人形と対決する
- シュタールバウム夫妻
- クララの両親。第1幕のクリスマス・パーティーの主催者






有名な場面・踊り
- ♦花のワルツ
- ♦金平糖の精の踊り(ヴァリエーション)
- ♦葦笛の踊り
- ♦トレパック(ロシアの踊り)
- ♦雪片のワルツ(雪のワルツ)
この作品で出会う用語
VARIATION ATLAS
この作品の役と踊り
場面を知ると、ソロの技が物語に戻ります。初めて観る人へ
ストーリーは「少女クララが夢の中でお菓子の国を旅する」とシンプルなので、細部を追わず情景と音楽に身をゆだねるのがおすすめです。第1幕はパーティーとねずみとの戦い、第2幕は各国の踊りが続く華やかな見せ場、と大きく二つに分けて捉えると流れがつかめます。耳なじみのある「花のワルツ」や「金平糖の精の踊り」が次々登場するので、知っているメロディを見つける楽しみも。クリスマスシーズンの上演が多く、家族で楽しめる入門にも最適な一作です。
豆知識
- 原作はE.T.A.ホフマンの童話『くるみ割り人形とねずみの王様』で、バレエはアレクサンドル・デュマ(父)による翻案版をもとに台本化された。
- 金平糖の精の音色を生むチェレスタを、チャイコフスキーは初演に先立ち極秘にパリから取り寄せ、他の作曲家に先を越されないよう用意したと伝えられる。
- 全曲から抜粋した『くるみ割り人形組曲』は初演前に演奏会で披露され、バレエ本編に先んじて評判を呼んだ。
- 欧米では年末に各地のバレエ団がこぞって上演するクリスマスの定番演目で、多くのバレエ団の重要な収入源にもなっている。
上演時間・あらすじ・登場人物は上演する版によって異なる場合があります。
観劇の際は、主催者の公式情報もあわせてご確認ください。
よくある質問
- Q.くるみ割り人形はいつ上演されることが多いですか?
- A.クリスマスシーズンの定番演目で、欧米では年末に各地のバレエ団がこぞって上演します。多くのバレエ団にとって重要な収入源にもなっています。
- Q.主人公の名前はクララですか、マリーですか?
- A.上演する版によって異なります。プティパ/イワノフ系の版ではクララ、原作やバランシン版などではマリーと呼ばれます。
- Q.子どもと一緒に観に行けますか?
- A.夢のあるお菓子の国と親しみやすい音楽で、子どもの初めての観劇にも人気の作品です。上演時間も約90分と比較的短めです。
- Q.有名な曲は何ですか?
- A.「花のワルツ」「金平糖の精の踊り」(チェレスタの音色)「葦笛の踊り」などが知られ、組曲としても親しまれています。
CONTENT NOTE
参考情報と更新履歴
作品の筋・配役・上演時間は版によって異なります。Ballet Mapでは複数の版に共通する流れを軸に、 公的劇場・主催団体の公開情報を参照して編集しています。
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